携帯電話やスマートフォンを購入するとき、よく聞くのが「SIM」です。2015年9月10日ついに発表されたiPhone6sとiPhone6s plusですが、「SIMフリーがいいの?SIMロックがいいの?」なんて声も聞こえてきます。

しかし、そもそも「SIM」ってなんなのでしょうか?いまいちよくわからないまま、なんとなく契約していませんか?

そこでここでは、知っておきたい「SIM」の基礎知識についてご紹介します。

SIMとは:電話回線を使うために必要なもの

SIMとは、「Subscriber Identity Module」の略です。

携帯電話やスマートフォンは、それだけでは電話回線を使うことができません。SIMカードを挿入することで端末に電話番号が与えられ、電話回線を使えるようになるので、電話通信や電話回線を使ったネット通信ができるようになります。

docomoやau、softbankといったキャリア会社と契約して携帯電話やスマートフォンの端末を購入すると、SIMカードもついてきます。このとき、基本的にSIMカードはレンタルする形になりますので、契約解除や機種変更の場合は原則として返却が必要なこともあります。

電話番号をそのままにキャリア変更をする場合(MNP)、SIMカードは改めて発行されます。

SIMカードがない状態は、iPod touchを想像するとわかりやすいかもしれません。iPod touchは、Wi-Fiにつなげばインターネットにアクセスすることができますよね。しかし、電話はできませんし、Wi-Fi環境でなければネットを使うこともできません。

SIMロックとは:SIMカードを使いまわせない!

SIMカードを入れ替えれば、端末を使い回すことができます。たとえば、softbankとの契約で購入したiPhoneに、docomoのSIMカードを入れれば、docomoの電話回線でiPhoneを使うことができるようになります。

これを制限する仕組みが、SIMロックです。他社のSIMカードを読み込めない仕様になっているSIMロックの携帯電話機は、契約したキャリア会社のSIMカードしか使うことができません。

SIMロックのメリット

SIMロックをかけることで、キャリア会社は安定した利益を得ることができ、端末費用を安くすることができます。SIMロックをかけないと、他社で購入した端末を自社の回線で使われる、という状況が起こり得ます。しかしSIMロックをかけていれば、端末と回線のどちらからも利益を得ることができるのです。

たとえば「2年契約で端末代金が実質0円に!」など、端末の料金を大幅に値下げする料金システムを、各キャリア会社が出しています。キャリア会社としては、通信費によって利益を得ることができるので、2年間の契約をしてもらえれば端末費を割り引いても問題ないということですね。

SIMロックにより、ユーザーは最新の端末を安く購入することができているんです。つまり、SIMロックがかかっていない端末の場合は、端末の値段がかなり高くなってしまう可能性があるということですね。

SIMフリーとは:SIMカードを使いまわせる!

SIMロックとは逆に、どんなSIMカードでも使える端末やシステムのことを、SIMフリーと言います。SIMカードを差し替えることで、ネットや電話通信に使う回線を自由に切り替えることができます。

SIMフリーのメリット

たとえば「息子のおさがりのiPhoneを使いたい」なんてときは、SIMフリーのiPhoneであれば、SIMカードを入れ替えればすぐに使うことができます。端末さえあれば、簡単に電話番号を変えて再利用できるのがうれしいですね。

また、海外滞在時にSIMカードが差し替えられないと、通信費がかなり膨大になってしまいます。SIMフリーの端末を持っていれば、現地のSIMカードを契約して差し替えることで、海外でも安い通信費でいつも通りに回線を使用することができます。

SIMフリー端末をお得に使える「MVNO」とは?

SIMフリーの端末を購入すれば、SIMカードはどんなものも使うことができます。各キャリア会社ももちろんSIMカードを提供していますが、最近よく耳にするのは「MVNO」です。

MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の略です。通信回線サービスを提供できるのは国による免許を受けた会社だけですが、その免許を受けた会社の設備を利用して独自の通信サービスを提供するのがMVNOです。

SIMカードを提供しているMVNOの中には、月額1000円ほどの格安サービスを提供しているところもあり、上手に利用すれば通信費をかなり抑えることができます。

ここがポイント!SIMロックは解除できる……?

SIMロックはキャリア会社による顧客の囲い込みともみなされるため、2014年7月には各キャリア会社にSIMロックを解除するよう総務省からお達しがありました。

これにより、2015年5月以降、各キャリア会社によって発売される端末は、SIMロックを解除できることが義務化されました。各社では、一定の条件下において、端末のSIMロック解除を受け付けています。

対応端末をお使いの方は、SIMロックを解除してSIMフリー端末にすることが可能です。

iPhone6s、iPhone6s plusにおいても、同条件にてキャリアでのSIMロック解除ができるようです。

とりあえずSIMロック端末にしておいて、あとでSIMフリーにしよう!

という方は要チェック。いずれSIMフリーにしようと考えているのなら、まずはキャリアでSIMロックされたものを購入して、折を見てロック解除をするという手段もありですね。

結局SIMフリーがいいの?SIMロックがいいの?

初期費用を抑えたいなら

SIMロック端末がおすすめ。

SIMロックの端末は、「2年契約すれば端末代0円」などのキャンペーンがあることが多く、初期費用が大幅に削減できます。最新のスマホが使いたいけれど端末代に何万円も出すのはちょっと……という方には、各キャリアの出しているSIMロック端末がおすすめ。

電話を頻繁に使うなら

SIMロック端末がおすすめ。

ただし端末を初めて購入する場合(SIMカードごと新しくする場合)です。

SIMフリーの端末ならMVNOのSIMカードの方が通信費が格安になりますが、MVNOの電話代はあまりお得ではありません。キャリア会社の方が通話料も安く、無料通話も多くついてきます。

電話を頻繁に使うなら、キャリア会社と契約してSIMロックの端末を購入した方がお得かもしれませんね。

キャリアメールを使いたいなら

SIMロック端末がおすすめ。

「@docomo.ne.jp」など、キャリアに契約することで使えるメールアドレスがほしいなら、SIMフリーはNGです。当然ですが、キャリアに契約しなければ、キャリアメールを使うことはできません。

SIMフリーでMVNOを契約する場合、メールアドレスはフリーアドレスを使うことが基本となります。しかしフリーアドレスでは、フリーアドレスからの受信を拒否している相手にメールが送れない…なんとことも起こり得ます。意外に不便なので、SIMフリーではキャリアメールを使えないという盲点は認識しておくといいでしょう。

海外に頻繁に行くなら

SIMフリー端末がおすすめ。

SIMフリー端末なら海外での通信費をかなり抑えることができます。海外旅行によく行く方や海外勤務が決まっている方は、SIMフリーの端末にしておくことをおすすめします。

いろいろな端末を試したいなら

SIMフリー端末がおすすめ。

SIMロック端末は、2年契約などの縛りで購入することが多いため、新しい機種が出たらすぐに試してみたい場合はSIMフリー端末がいいでしょう。都度端末代を払えば、同じSIMカードを使い回せます。

キャリアでSIMロックの端末を端末代一括支払いで購入して契約年数の縛りをなくすという手もありますが、キャリアの月額通信費よりMVNOの月額通信費の方が基本的には安いので、「SIMフリー端末購入&MVNOのSIMカード利用」の方が経済的です。

また、SIMフリーの端末は多少古くなってもそこそこの値段で売ることができるので、「SIMフリー端末を買って、古いものを売って新しいSIMフリー端末を買う」のループをするならば、結果として総額はかなり抑えることが可能です。

つまり……

  • お金はないけれど最新機種を使いたい
  • 電話をよく使う
  • キャリアメールを使いたい
  • 海外にはあまり行かない

なら「SIMロック」がおすすめ!

  • 頻繁に機種や回線を変えて試してみたい
  • メールはフリーアドレスでじゅうぶん
  • 電話はLINEやSkypeで十分
  • 海外によく行く

なら「SIMフリー」がおすすめ!

iPhone6s、SIMフリーにする?SIMロックにする?

iPhone

世界で最もパワフルでパーソナルなデバイス、iPhoneのすべてをここから。iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 6sについて紹介します。

www.apple.com

iPhone6sとiPhone6s plusは、キャリア会社からはSIMフリー端末は販売されませんが、Apple storeでならSIMフリー端末を購入することができます。

SIMフリー端末とSIMロック端末にはそれぞれ特徴がありますので、自分の用途にあったものを選びたいものですね!

(image by nanapi編集部)
(image by amanaimages)