Twitter創設者による新世代のブログサービス「Medium」とは | ミライFAN [ミライファン]

Twitter創設者による新世代のブログサービス「Medium」とは | ミライFAN [ミライファン]

Mediumというサービスを知っていますか?「実際に使ったことはないけど、なんとなくネット上で字面だけは見たことがある」という人も多いのではないでしょうか。

MediumとはTwitterの共同創業者であるエヴァン・ウィリアム氏が2012年に立ち上げたブログのプラットフォームに似たサービスのこと。最近ではオバマ大統領がスピーチ原稿を自ら掲載したことでも話題になりました。

日本に本格的に上陸してからまだ日が浅いこともあり、あまり馴染みが薄いかもしれませんが、スタートアップ企業の経営者などを中心に今じわじわとユーザー数を伸ばしている注目のサービスなんです。

今回は、「で、他のブログサービスとなにが違うの?」「サイトが英語だから、ちょっと抵抗が…」「気になっていたけど始め方がわからなくて…」といった人のために、Mediumの簡単な説明と基本的な使い方をご紹介します。

Mediumとは
Twitter創業者が作った新しいサービス
Mediumとは、TwitterやBloggerの生みの親であるエヴァン・ウィリアム氏らによって2012年に立ち上げられた新しいパブリッシングプラットフォーム。

現在、アメリカやヨーロッパを中心に日本やロシア、インドネシアなど世界10か国で展開。それらの国々のユーザーから、毎日2,000以上もの記事が投稿されています。

プラットフォーム+パブリッシャー=「プラティッシャー」
ブログのプラットフォームでもない、SNSでもない、そんなMediumを表す言葉として、「プラティッシャー」というものが使われます。

「プラティッシャー」とは、コンテンツを集めて公開するための場である「プラットフォーム」と、コンテンツを作成する「パブリッシャー」を掛けあわせた造語。

もっとかみ砕いてわかりやすく言ってしまえば、記事の制作から読者の獲得、そして拡散まで全てできてしまうというすごい可能性をもったサービスなんです。

今、日本でもどんどんユーザーが増えているらしい
日本での本格的な展開が2015年1月ということもあり、まだあまり馴染みがない印象のMediumですが、そのシンプルな操作性と他にはない機能・デザインに注目が集まり、今どんどんユーザー数をのばしています。

その勢いは、なんと本拠地アメリカ・スペインに次ぐほど。当初は英語ばかりだった投稿の中に徐々に日本語の投稿も増えはじめ、現在は1日に40~50ほどの日本語の記事が投稿されるようになっています。

Mediumの特徴3つ
Mediumのサービスについては様々なメディアで解説されていますが、英語のページだったり、専門性が高くて正直どうも難しい…それを簡単に説明すると以下の3つの特徴が挙げられます。

1.シンプルに書く
2.アクティブに読む
3.読者を見つける
今回はこれら3つの特徴と機能について詳しくご紹介いたします。

1.シンプルに書く

徹底的に文字・文章に集中できる環境を作るため、Mediumでは一般的なブログでは当たり前になっているバナー広告やブログパーツなども一切設置されていないことはもちろん、文字の色やフォントサイズを変えたり、行間を調整したり、取り消し線や下線を引くといったことはできません。

真っ白な画用紙に黒い鉛筆一本でただただ書きたいことをかいていくという感覚なので、特に難しいことはありませんが、2つだけその特徴をご紹介します。

文字の装飾は必要最低限
基本的にストーリー(ブログ)を書くときに使える機能は「太字・斜体・小見出し・リンク・箇条書き・引用」の6つと画像(動画)の挿入のみです。

その操作も極めてシンプル!該当する単語や文章をドラッグすることで現れるツールバーを選択するのみです。余計な操作をとことん省くことで、より「文章を書く」という行為に集中できるというわけなのです。

見たまま書く
Mediumが重視している機能の一つにWYSIWYG(ウィジウィグ)と言うものがあります。WYSIWYG(ウィジウィグ)とは「What You See Is What You Get(見たままが得られる)」の頭文字を取った略称で、入力中の画面と公開後の場面が一致しているという意味です。

つまり言い換えてしまえば、Mediumには編集画面「しか」ないということ。編集画面とプレビュー画面を何度も往復して確認して…というあの手間と時間はもう必要ありません。

2.アクティブに読む
Mediumでは、文章に集中するため、書く・読むといった最低限の機能に限定していますが、「People create better things together(人は誰かと一緒のほうがいいアイデアを生む)」というコアな思想を反映するかのように、意見のやり取りを活発にさせる機能は豊富に揃っているのも特徴なんです。

ただ、読むだけではなくて、それらの機能を使ってアクティブに反応することで、そこから記事がブラッシュアップされていく、もしくは新たな記事が生まれていくということも珍しくありません。以下にそんな特徴的な機能をいくつかご紹介します。

Reccomend

いわゆる「いいね!」機能のこと。記事の最後にあるRecommendボタンを押すと、自分のプロフィールページの下の方に記事一覧として表示されます。また、トップページでおすすめされる記事を「キュレーションするための情報としても使われます。

Response

いわゆる記事に対するコメントです。ただ、普通のブログサービスとちがうのは、このResponse自体が自分の記事として登録されるということ。まるで記事の数珠つなぎといったところでしょうか。

Note

この機能を使うことで、記事全体にだけではなく、まるで編集ツールのように文章・単語単位でコメントをつけることができます。Responseと違ってnoteのコメントは記事の作者のみが見ることができます。

highlight

highlightは、まるで本に蛍光ペンをひくように、記事の中の特定の部分に色を付けることができる機能。基本的には自分だけが見えるものなのですが、特定の部分に多くの人からhigulightがつけたれた場合には、Top highlightとして他のユーザーにも公表されます。

Bookmark

「あとで読む」機能です。ちょっと気になったけど、あとでじっくり読みたい記事などに使用しておくと、トップページからBookmark一覧にアクセスすることができます。

Shere Draft

この機能を使えば、なんと記事を投稿する前に、他のユーザーから文章を添削してもらうことができるんです。投稿前の記事をシェアされた人は、Noteとhighlight機能をつかって作者にフィードバックすることができます。

また、そのフィードバックを参考にして記事を編集した場合には Notes を残してくれた人の名前を公開後の記事の特定エリアに「Thanks to」として掲載されるようになっています。

3.読者を見つける
自分のブログを持っている人ならわかると思いますが、いざブログを開設したところで、よほどの有名人や芸能人でもない限りその存在が広く知られることはないので、いくら良い記事を書いても誰も見に来てくれません。

そんな一般的なブログサービスに比べてMediumが優れているのは、書き手が誰であろうと関係なく、良い記事であれば、多くの人に読んでもらえる可能性が高まるという点。実はMediumには読者と記事を引き合わせるための機能がいくつも用意されているんです。

タグ

Mediumでは、一つの記事に3つまでキーワードを設定することができます。これが「タグ」と呼ばれる機能。各記事はタグによって整理され、それぞれのタグのページでは、作者が誰であろうと関係なく、人気記事・おすすめ記事が上からずらっと並ぶ仕様になっています。

Mediumのトップページには、各ユーザーがフォローしているタグ・おすすめのタグ一覧が表示されるため、ユーザーの多くははこのタグ一覧から記事を探しているようです。より、コアな読者と記事を引き合わせるためにも、タグは必ず設定しておくことをおすすめします。

パブリケーション
記事はその性質に合わせて、あるグループに属することができます。このグループのことを「パブリケーション」といいます。ユーザーは、記事や作者やタグだけでなく、このパブリケーションをフォローすることができるのです。

パブリケーションは一人で作ることも、複数人で使用することもできます。複数人で使用すると、1つのパブリケーションに色々な人の記事が並ぶことになります。イメージとしては、Mediumの中にオンラインマガジンを作るといった感覚でしょうか。

パブリケーション内では、タイトルはもちろん、表示形式やレイアウト、おすすめ記事の設定までできます。独自のドメインを取得することもできるため、最近では実際にこのパブリケーションを使って一つのメディアとして運営しているものも増えてきています。

独自のアルゴリズム

Mediumは独自のアルゴリズムを採用することで、フォローしている記事・作者・タグ・閲覧履歴といったものから、ユーザー一人一人におすすめの記事をピックアップして、トップページに表示させる仕組みを作っています。

ちなみに、筆者の場合、日本語で書かれた記事、Mediumの使い方に関する記事を集中的に検索して読んでいたこともあり、いつの間にかそういったジャンルの記事が自動的にピックアップされ、表示されるようになっていました。

この仕組みによって、本来であれば自分とつながるはずのない多様なユーザーの中から、自分の記事を気に入ってくれる読者が見つかる可能性が、誰にでも与えられているというわけなのです。

例えて言うならば、「あらかじめ読者がついている雑誌」にコラムページを持っていて、しかもその雑誌が勝手にその内容に興味をもっている読者の元に届けてくれるといったような感覚ですね。

ブログの再掲載から始めるのもおすすめ!
何年もの間、インターネットのいろんなところで記事を公開してきた。だけど、Mediumの一つの投稿の方が、他の全てを合わせたよりも、多く読まれている(参照:Cliff Watson)
他のブログに書いたものをそのままコピペして、Mediumでも同時運営をするという人も最近は増えています。中には、その転載した記事が、とある編集者の目に留まって出版化された、なんて人も。

SNSで拡散したり、他のブロガーと交流したり、無理にでも毎日記事を書いてコンテンツを増やしたりと涙ぐましい努力をしても、なかなか読者が増えない…なんて悩んでいる人は一度試してみるのもおすすめですよ。

記事を読むだけでしたら、ユーザー登録も必要ありませんので、ちょっと気になるなーという人は、これを機会に一度Mediumを体験してみてはいかがでしょうか。

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