PayPalは、インターネットを利用した決済サービスです。

PayPalアカウントがあれば、買い手が売り手にクレジットカード番号等の個人情報を渡さなくてもネットショッピングができるといったメリットがあるので、今とても注目を集めています。

ネットショップ側としても、個人情報の管理の労力が省けるといったメリットがあり、PayPalはとても魅力的なのですが、チャージバック等、導入にあたっては注意すべき点があります。

そこで、当記事では、PayPalにおけるチャージバックの基礎知識とその回避方法について解説します。

なお、「PayPalってそもそも何?」という人は、まずは初心者のためのPayPal(ペイパル)の基礎知識という記事をお読みください。

チャージバックとは?

チャージバックとは、PayPal特有の用語ではなく、もともとはクレジットカード用語です。

チャージバックは、買い手がクレジットカード会社にすでに決済された取引を取り消すよう依頼することで発生します。

チャージバックが発生する原因としては、以下のようなものが考えられます。

商品未受領の場合

買い手が商品の代金を支払ったにも関わらず、商品を受け取っていないという場合です。

商品が期待はずれの場合

買い手が受け取った商品が、購入決定時に受けた説明と著しく異なるというような場合です。

未承認の取引の場合

クレジットカード番号が盗難にあうなどして、カードが不正に使用されたような場合です。

チャージバックの仕組み

チャージバックは、買い手がクレジットカード会社にチャージバックを要求することから発生します。

クレジットカード会社からPayPalの決済銀行に連絡がいき、PayPalの口座からチャージバック分の資金が引き落とされます。

PayPalは、チャージバックに関する資金を、売り手のPayPal口座から保留するとともに、チャージバックがあった旨を直ちに売り手に連絡します。

チャージバックの回避方法

チャージバックを回避する方法としては、原因ごとに以下のようなものが考えられます

「商品未受領」を原因とするチャージバックを回避するには

配達時期がはっきりしなかったり、配達予定日に商品が届かなかったりすると、不安に感じたお客様がチャージバックを請求することがあります。

商品未受領を原因とするチャージバックを回避するためには、以下の4つの点に注意しましょう。

1.ショッピングサイトには、注文確定後、商品をいつまでに発送するのかを必ず明記しましょう。また、発送が遅れる場合には、直ちにお客様にその旨をお伝えすることも大切です。
2.商品をトラッキング番号を利用して発送し、発送後、直ちにお客様にトラッキング番号を記載した発送済みメールを送りましょう。
3.万一、配達予定日に商品が届かない場合のお問い合わせ窓口をサイトに明記しておくことも重要です。
4.配達途中に商品が紛失した場合に備えて、配送保険をかけておきましょう。

以下の画像は、PayPal決済を利用しているANAPオンラインショップの発送に関する説明書きです。参考にしてください(青線は筆者が引いたもの)。

「商品が期待はずれ」によるチャージバックを回避するには

お客様にとって商品が期待はずれなためにチャージバックを受けるという事態を避けるためには、運営するショッピングサイトで商品に関する説明を明確にする必要があります。具体的には以下の5点に注意しましょう。

1.ショッピングサイトに、商品の画像を必ず載せます。商品の状態がよく分かる明瞭な画像が必要です。
2.1つの商品を複数の方向から撮影して、数種類の画像を載せたり、クリックで拡大画像を見られるようにするなど、お客様が購入するかどうか判断するための要素を提供してあげましょう。
3.必要に応じて、商品の寸法を記載しましょう。特に衣類など身につけるものの場合、「S・M・L」という記載だけでは、あとから「サイズが合わなかった」とチャージバックを要求される原因となりえます。
4.誇大広告は禁物です。特に、中古品を販売する場合、商品に傷みが生じている点など不利益情報についても明記することが大切です。
5.どのような場合に、どのような手順で返品を受け付けるのかという返品ポリシーを作成し、お客様にとって分かりやすいところに記載しておきましょう。

「未承認の取引」によるチャージバックを回避するには

クレジットカードの不正利用は、高額商品について起こりやすいです。特に、高額商品を扱うショップは、以下のように、買い手が通常とは異なる要求をする場合には注意しましょう。

  • 費用をいとわず早急な発送を依頼する。
  • 複数のPayPalアカウントから支払いを分けて実行する。
  • 全額の支払いがなされない。
  • 請求先住所と配送先住所の国が異なる。
買い手に不審な点がある場合には、電話で確認したほうがいいでしょう。「お客様だから…」という遠慮しすぎは禁物です。

おわりに

いかがでしょう。PayPalにおけるチャージバックの基礎知識とその回避方法についてご理解いただけたでしょうか。

当記事が、PayPalに対する理解を深める一助になれば幸いです。

(photo by 筆者)