はじめに

動画を利用した施策を行う際に、設定した目標に対して結果を生むには、動画の効果を測定し、施策を継続してよりよいものに改善していくことが重要といえるでしょう。

そこで今回は、目標設定から改善策を立てる流れの一例として、プロモーション動画を分析してコンバージョン率を高める方法を説明したいと思います。

今回はコンバージョンの例として「購買意欲の喚起」を目標とします。

前提

今回は、例としてキッチン用品の特集ページに各商品のプロモーション動画を掲載し、動画のすぐ横に紹介している商品の通販ページヘのリンクボタンを置くというイメージで解説します。

また、動画では、商品の値段をなるべく早く出すために、再生開始から30秒あたりに商品の金額を出すようにします。

目標設定から改善策を立てる流れ

STEP1:目標設定

前述した通り、今回の目標は「購買意欲を喚起してコンバージョン率を高める」ことです。

STEP2:検証すべき指標を判別

設定した目標に基いて、検証すべき指標は以下のようなものだと判別します。

  • 通販ページヘの誘導率(=リンクボタンのクリック数÷視聴数)

通販ページへの誘導率が高いほど、この動画は購買意欲を喚起したのだと判断できるので、この指標に注目する必要があります。

  • 平均視聴時間と動画内での商品の値段表示時間

平均視聴時間を測定することによって視聴者がどの時間で動画から離れたかを知ることができ、その時間と動画内で商品の値段を表示した時間との関係を探ることで、最適な値段の表示時間はいつなのかを判別することができるようになります。

これらの指標の変化を計測することによって、動画の目標に対する効果を計測できるようになり、その効果を生み出した要因を判別することができるようになります。

STEP3:指標の検証

検証すべき指標がはっきりしたところで、さっそくデータを見ていきます。

今回は例として以下の様なデータが検出されたとします。

動画A 視聴数 100 平均視聴時間 1分 リンクボタンのクリック数 80

このデータから、通販ページヘの誘導率は8割と知ることができました。

STEP4:施策を考案・実施

データをもとに、「◯◯すれば△△するのではないか?」という予測を立てます。そして、予測をもとに改善案を作成し、実施します。

今回は、動画内で商品の値段は開始30秒後に表示されており、平均視聴時間が1分ということなので、ほとんどの人は金額を知ってから割とすぐに通販ページに移動したとのではないかという予測を立てられます。

そこで、動画の改善案として、より早い段階から購買意欲を高めるために、映像のスタートと同時に商品の値段を紹介するようにしました。

STEP5:施策の検証

改善案に沿って内容を編集した動画のデータを再び計測します。

例として、以下の様なデータが検出されたとします。

動画A’ 視聴数 100 平均視聴時間 30秒 リンクボタンのクリック数 90

このデータから、平均視聴時間は下がったものの、視聴数は以前と同じながらリンクボタンのクリック数は増加しているので、施策に効果があったと理解することができます。

また、値段の表示時間を以前より早くしたことに伴って、平均視聴時間が少なくなっていることから、視聴者は値段がわかった時点で割とすぐに通販ページへ移動した可能性が高いこともわかります。

STEP6:施策の再考案

先ほどのデータを活かして再び施策を考案します。

例えば、視聴者の離脱率が高い開始30秒のあたりにどのような情報を訴求すれば購買率はあがるのか、繰り返し検証していくことなどが考えられます。

「購買意欲を喚起する」という目標を持ったことで、この流れのように、施策を考え、実施し、指標を検証して効果を探ることで、動画の改善を図っていくことが可能になったのです。

おわりに

いかがだったでしょうか。このように最初の目標設定をしっかりと行うことで、動画のPDCAを回し、施策をより良いものとしていけるのです。

動画を作ったはいいものの、PDCAを上手く回せていないと感じている方は、是非、参考にしてみてください。

(photo by 足成)

本記事は、「Web担当者Forum」で2012年2月8日~2月27日に連載した記事の再編集版です。