はじめに

自作PCで必須な部品、マザーボードの選び方を説明します。

マザーボードとは?

マザーボードは、直訳して母なる板ですが、パソコンの中の電子部品を構成するためのロジックボードです。

マザーボードの規格

一般的に、マザーボードの規格として以下の規格があります。

ATX 最も一般的に使用されている自作PCのフォームファクター
MicroATX ATXを小型化した省スペースデスクトップ向け
Mini-ITX MicroATXより小型化したわずか17cm四方のマザーボード。これよりも小さな規格もある。
Extend ATX (E-ATX) ATXを大型化した規格
XL-ATX ATXを横に大きくした規格(設置した場合は縦長)

このうち、以下の互換性があります。

ATXケース ATXとMicroATX、Mini-ITXマザーボード
E-ATXケース E-ATXとATX、MicroATX、MiniITXマザーボード

マザーボードメーカーの選び方

基本的な部分は、マザーボードメーカーを変えても変わりません

初心者向けであれば、ASUS (エイスース)

自作PC初心者向けに、マザーボード内にトラブルが発生した時の為の制御回路を標準搭載したり、モニタリング機能を強化することで、安心して自作PCを組み立てられるようにしているメーカーです。

多くのユーザーが使用している為にトラブル対処方法の情報も多いものの、マザーボードの価格が他に比べて比較的高価ではあります。

また、日本語マニュアルがある他、BIOS自体が日本語に翻訳されており、初めての方にはわかりやすい部分があります。

その他、現在では、SABERTOOTH シリーズとして、米国軍用規格の部品やセラミックスコーティングヒートシンクを使用する高耐久製品を使用した長持ちする商品を、高価ながらも入手しやすい価格で販売したり、オーバークロッカー向けにCrosshairシリーズ(いわゆる、赤いマザーボード)を販売もしています。

お金がなければ、ASRock

マザーボードの機能は必要最低限で、動作チェック機構等は全て省かれていますが、それなりに高性能な商品を販売しています。

日本語マニュアルはあるものの必要最低限の部分しかなく、ほとんどが英語を読まなければ使いこなせない場合があります。

BIOSも英語しかありませんが、逆に自作PCを覚える上での真の初心者向けの商品かもしれません。

ASUSとは反するものが多いですが、実際はASUSの子会社です。

堅実な作りを求めるのであれば、GIGABYTE

比較的大手ではありますが、堅実な作りをするマザーボードメーカーです。

CPUメーカーのサポートを受けるのであれば、Intel

現在は、Intelは製造メーカーではなく、販売のみです。Intelブランドとして定評の高いマザーボードを販売しています。

Intelのチップセットのみですが、リファレンスボードの設計をそのまま製品に組み込むことにより、堅実な設計ともいえます。

サーバー、ワークステーション向けに、SuperMicro

自作PC向けとしては、サーバ、ワークステーション向けに最もシェアのあるマザーボードメーカーです。

多くのCPUやメモリを搭載できたり、サーバー向けのハードウェアを搭載できるものの多くは SuperMicro製のマザーボードです。

マザーボードを選ぶ前の注意

マザーボードを選ぶ前に、CPUのソケットが何に対応しているかを、確認する必要があります。

現在、主に流通しているソケットは、以下のとおりです。

Intel

  • LGA2011 (注:2011年に出荷開始されたのでLGA2011である訳ではありません)
  • LGA1155
  • LGA1366
  • LGA1356
  • LGA1156
  • LGA775

AMD

  • Socket AM3+(~Socket AM3 ~ Socket AM2+ ~ Socket AM2 一部中間的にソケット互換性があります)
  • Socket FM2
  • Socket FM1

マザーボードの選び方

自分で必要なスペックを考える

マザーボードを選ぶ時に、以下のようなポイントでスペックを選びます。

  • 使用するCPU、及びそのTDPはどれか?
  • オーバークロックを行なうか?
  • グラフィックボードを省略するか?
  • マルチビデオカード(マルチGPU)をするか?
  • 多くのPCI Express スロットを利用するか?
  • PCIスロットを利用するか?
  • SRTを利用するか?
  • ビデオ編集をよく利用するか?
  • SSD、ハードディスクはどれぐらい接続するか? ※
  • USB 3.0 / 2.0ポートはどれぐらい必要か? ※
  • 1394ポートを利用するか? ※
  • eSATAを利用するか? eSATAのポートマルチプライヤを利用するか? ※
  • サウンドカードを利用するか?
※記載のあるものは、PCI Express、または PCI ボードにて拡張が可能です。

以下に各項目のポイントを記載させていただきます。

使用するCPU、及びそのTDPはどれか?

使用するCPUのソケットと、その対応するTDPが一致していないと、マザーボードは使用できません。

また、CPUの交換を予定している場合、将来に向けて、新しいCPUにBIOSが対応することがありますので、BIOSの対応度合もチェックする必要があります。

オーバークロックを行なうか?

オーバークロックを行なうには、ベースの周波数の変更だけではなく、CPUの周波数の倍率も設定できたほうが、やりやすくなります。マザーボードのチップセットによっては、倍率固定となっていますので、注意が必要です。

倍率固定なチップセット

  • Intel H61、H67

グラフィックボードを省略するか?

グラフィックボードを用意しない場合、対応しているCPUまたはAPUとマザーボードの組み合わせが必要です。

グラフィックボードなしに対応しているチップセット

  • Intel H61、H67、Z68、Z77
  • AMD Socket FM1 / FM2

マルチビデオカード(マルチGPU)をするか?

マザーボードのチップセットの PCI Express のレーン数を知る必要があります。

ほとんどの場合で、内部のレーン数よりも外部のレーン数のが多いので、少ないレーン数ですと、帯域が足りない為に性能を生かせない場合があります。

PCI Expressレーンの多いチップセット

  • Intel Z68、Z77
  • AMD 990FX

多くのPCI Express スロットを利用するか?

物理的にPCI Express ソケットがそれなりの数があると共に、マルチビデオカードの対応と同じく、PCI Expressレーンの多いチップセットが必要になります。

PCIスロットを利用するか?

ごく一部のマザーボードで、旧規格であるPCIスロットが省略されている場合がありますので、注意する必要があります。

SRTを利用するか?

SRTは、IntelのZ68、Z77のマザーボードのみで利用できる、いわゆるハードディスクのキャッシュ機能です。SSDを接続することによって利用できる機能です。

SRTに対応しているチップセット

  • Intel Z68、Z77

ビデオ編集をよく利用するか?

Virtuに対応することによって、CPUに内蔵しているグラフィック機能をビデオのエンコーディングを高速化させる機能として利用できるものです。

Virtuに対応しているチップセット

  • Intel Z68、Z77

ビデオ編集をよく利用するか?

Virtuに対応することによって、CPUに内蔵しているグラフィック機能をビデオのエンコーディングを高速化させる機能として利用できるものです。

Virtuに対応しているチップセット

  • Intel Z68、Z77

SSD、ハードディスクはどれぐらい接続するか?

SSDやハードディスクを多数接続するには、多くのSATAポートが必要になります。

現在のチップセットでは多くが6ポートまでに対応していますが、ハイエンドマザーになりますと、更にSATAポートが追加されることがああります。また、チップセットにより、高速なSATA3.0ポートが少ない場合があります。

SATA3.0ポートが全てあるチップセット

  • AMD 990FX 990X 970 890FX 890GX 880G 870

SATA3.0ポートに対応していないチップセット

  • Intel H61

USB 3.0/2.0ポートはどれぐらい必要か?

USB2.0ポートは、多くがチップセットで14ポートに対応していますが、USB3.0ポートはチップセットで対応しているのはごく一部となります。しかし、マザーボードにUSB3.0チップを搭載していることで、対応している場合が多いです。

USB3.0ポートに対応しているチップセット

  • Intel Z77 Z75 H77

1394ポートを利用するか?

マザーボードのチップによって独自対応していることがあります。

eSATAを利用するか? eSATAのポートマルチプライヤを利用するか?

現在、eSATAに対応しているマザーは多くありますが、eSATAのポートマルチプライヤ(eSATAの接続先に複数台数のHDDを接続する機能)はごくわずかのマザーボードにしか対応していません。

サウンドカードを利用するか?

サウンドカードを利用する場合、ノイズを避けるために最も下のPCI または PCI Expressスロットに刺すのですが、その最も下のポートが利用する予定のサウンドカードのスロットと同じスロットでないと、ビデオカード等からのノイズの影響を受ける可能性があります。

マザーボードを実際に選ぶには

非常に多くの商品がありますが、それらの中から選ぶには、価格比較サイトのレビューやクチコミ、掲載されている写真を参考にするのが最もベストです。

おわりに

マザーボードは、実はPCの中で目に見えるように精密部品が集まっている物ですが、単に板を見たり搭載されているICやLSIを見てもわかりませんが、他の方の使用感を見れば一目瞭然かもしれません。

これらのクチコミやレビューを信用して購入するのが、ネットを活用できる買い物であるかもしれません。

(photo by 著者)