Googleウェブマスターツールの使い方を知っていますか?

「Googleウェブマスターツール(Google Webmaster tools)」を活用できていますか?今回から数回に分けてGoogleウェブマスターツールの使い方をご紹介していきます。

Googleウェブマスターツールとは、Googleが無料で提供しているウェブマスター向けのツールです。2013年3月段階のGoogleウェブマスターツールログイン画面には「Google 検索結果でのサイトの表示回数を増やすことができます。」と説明されていますが、Googleが公式に「表示回数を増やすことができる」という事はあまりありません。

その言葉は嘘ではありません。Googleウェブマスターツールには非常に有益な機能が詰まっていますし、有効活用する事で表示回数・検索流入を大きく増やす事が可能です。ただし高機能ですので必ずしもわかりやすいものではありません。全機能を活用している人は少ないのではないかと思います。

そこで、一つひとつの機能の使い方をご紹介しつつ、どこに注目するべきか?どのように活用していくべきか?などをご紹介していきます。ぜひGoogleウェブマスターツールであなたのWebサイト見なおしてみてください。きっと有益なデータを見つけ出すことができますよ。

クロールエラー

今回ご紹介するのは「クロールエラー」機能です。クロールエラーは、左メニューの「健全性」から「クロールエラー」を選択すると表示されます。

「クロールエラー」はGoogleがWebページを調べるためにアクセスする際に訪問してくるクローラー「Googlebot」が、アクセスできなかったWebサイト・Webページを知ることができる機能です。

「クロールエラー」は使い方によっては非常に有益ですが、あまり使われていない機能ではないでしょうか。私はGoogleウェブマスターツールを2日に1度、週3-4で見ていますが毎回全機能をチェックしているわけではありません。しかしクロールエラーは毎回確認しています。一番長い時間をかけて確認しているのがこの機能です。

サイトエラー

上半分には「サイトエラー」が表示される場合があります。
ページ単位ではなくサイト単位での問題点が発生したときに、この部分に警告と折れ線グラフが現れます。「サイトエラー」が現れるときは、非常に大きな問題が発生している場合が多いです。

サイトエラーには、3つのエラーがあります。「DNS」「サーバー接続」「robots.txtの取得」です。

「DNS」がエラーになっているのは、DNSの問題でGoogleBotがWebサイトに到達出来ない場合です。

「サーバー接続」がエラーとなっているのは、GoogleのクローラがWebサイトにアクセスしたくてもできない状態である時です。数ページがアクセス出来ない場合は下のURLエラーに表示されます。上のサイトエラーが表示されているという事は、大きな問題が発生していて一定期間非常に多くのページにアクセスできなかった状態です。

「robots.txtの取得」がエラーになるのは、本来アクセスできるはずのrobots.txtに503エラー等でアクセスできないときに発生して、Googleがサイトを訪問を一時的に停止した状態となります。

注目すべきポイント

「サイトエラー」は滅多に発生しません。その分問題が起きたときには非常に大きな問題に繋がる場合が多いです。サイトエラーが出るのは非常事態とお考え下さい。

ただし、一日だけ少数のエラーがでて翌日はゼロに戻っている場合には大きく問題視する必要は無いでしょう。しかし頻繁に出ている場合や、直近で問題が発生している事を発見した場合には、大至急インフラ担当者やレンタルサーバ会社へ確認するべきでしょう。

サイトエラーが出ていた場合、検索流入に影響が出始めるのは数日~数週先になる場合が多いです。しかしその問題が継続する期間は、問題がどのくらい続いていたかによる場合が多いです。検索流入に影響が出始めてからGoogleウェブマスターツールを確認して、問題に気付いて修正した場合は、長期間の問題になるでしょう。その問題が発生してから流入が減るまでに10日間掛かっていた場合には問題を修正しても、流入が元に戻るまで同様に10日前後かかる場合が多いです。

もしこの「サイトエラー」を定期的に確認していて、問題を早期発見できた場合には、流入の減少をゼロもしくは最小限に留めることができるはずです。

サイトエラー対応方法

「サイトエラー」に警告が出ている場合の対応方法を説明します。

robots.txtへの警告については、robots.txtへのアクセスを確認しましょう。何らkの理由で、Googlebotがrobots.txtにアクセスしようとした時に、ステータスコードを503などを返している場合がほとんどです。robots.txtが正常にアップロードされているか、アクセス出来るようになっているかを確認しましょう。

DNSとサーバ接続の警告が出ている場合はレンタルサーバ会社やサーバ・インフラ担当者にしか原因がわからない場合が多いです。ある程度信頼できるサーバ会社であれば、利用者からの報告の前に気付いて問題解決のために動いている場合が多いです。障害情報などをみた上で記載が無かった場合には、念の為に連絡を入れて調査してもらうべきでしょう。

DNSエラー・サーバ接続の警告も、一日だけ発生するものであれば問題につながる場合はあまりありません。しかし頻繁に警告がでるようであれば、サーバの変更やインフラの大規模な見直しが必要でしょう。

URLエラー

下半分のURLエラーは、サイトエラーとは異なり常になにかエラーが出ている場合が多いでしょう。ですので、スルーしがたちですが、時々重要な情報が読み取れることがあります。

URLエラーの直下に「ウェブ」「携帯電話」と、ニュースサイトの場合は「ニュース」というタブがあり、それぞれの情報を分けて見られるようになっています。

その下には、エラー種別としてエラーの数が表示されています。それぞれのエラー種別をクリックする事で、エラー数の推移と具体的なエラー内容を確認できます。

下のURLの一覧では、「優先度」や「最終検出」などを見ることができます。この見出し部分をクリックする事で、それぞれの項目で昇順・降順のソートを行えます。

URLの中から一つをクリックするとエラーの詳細が見られます。ここでは「最初の検出日」として、同じURLの同じエラーをGoogleが最初に確認した日付を確認できます。また「サイトマップ」「リンク元」から、どのページからリンクされて検索エンジンが発見したかを確認できます。下の「Fetch as Google」からはGoogleにそのページにアクセスさせて、どのように見ているかを確認が出来るようになっています。

注目すべきポイント

URLエラーは、ある程度大きなサイトでは常にいくつのエラーが表示されています。それをすぐに対応するべきかといいますと、大概は無視しても問題が無い場合が多いです。しかし全てを無視しても良いのかと言うとそうではありません。

小規模サイト・中規模サイトでは「全てのエラーの原因を確認しておく」事をおすすめします。その原因を把握していれば問題が大きいか小さいかを確認できるでしょう。

しかしある程度大きなサイトではそれが現実的ではない場合があります。その時には、それぞれのグラフの推移を定期的に確認するようにしましょう。
下のように、大きな変化が無いまま推移している場合には、大きな問題ではない場合が多いです。ただ、この数がずっと増え続ける場合には、1度問題の原因を探っておく事は必要でしょう。

下のように、大きな変化があったものののすぐに下がっているのであれば、一時的な問題が発生しただけでしょう。1-2日だけの変化であれば、多くの場合無視してもかまいません。ただし、一時的な問題が頻繁に起きるのであれば、やはり原因を解明しておくべきでしょう。

下のように、あるタイミングを境に急上昇している場合には、一度確認を行うべきでしょう。なにが原因か確認できて、納得できる理由であれば放置してかまいません。
ちなみに下画像の例はページ送りが発生するWebサイトで、12/5/27前後に1ページあたりの表示件数を増やしたため先のページにアクセスすると404エラーとなった事が原因です。最新のページでは内部リンクはありませんが、過去のページからはリンクされているので、エラーは数ヶ月消えませんので、放置することになります。

クロールエラー対応方法

「クロールエラー」の原因を調べるときは、URLの一覧から「最終検出」でソートをして、新しいエラーが発生しているページを「Fetch as Google」で現在も問題が発生しているのかを確認してください。その場合「PC」だけではなく、「モバイル」「スマートフォン」でも調査してください。PCでは問題が無くても、フィーチャーフォン/スマートフォンでのアクセスでエラーが出る場合が多いです。

それらの調査を行なって問題が無い場合は「既に問題が解決されている」か「混雑時などのみで発生するエラー」のどちらかです。おそらくは前者でしょうが数日経って数値が変わらないようであれば後者を疑って、様々な時間帯に調査を行うべきでしょう。

やはり問題が残っている事が分かった場合、エラーの種類によって対応方法が変わります。
2012年6月段階で「ウェブ」「携帯電話」で表示されるエラーの種類と、それぞれの主要な対応方法は下記になります。

サーバー エラー
主に50xエラーが発生した場合に表示されます。サーバの負荷が過剰になった場合や、何らかの理由でGooglebotを拒否している場合が多いです。もしもページの表示に十数秒以上かかるような場合はそれを改善しましょう。そのようなページが無い場合は、具体的にエラーが出る状況をシステム担当者もしくはサーバ会社に確認をするべきです。

ソフト404
ソフト404は、ページとしては普通に表示している(ステータスコード200を返している)ものの、Googleが「内容が無いよぅ」というページと判断している場合です。Googleはページのテキストの内容などを元に判断していますので、普通に情報を提供しているページも「ソフト404」として認識してしまう場合がまれにあります。ソフト404ページとして認識されたページは検索結果に表示されませんので、情報を提供しているページがソフト404になっていないか見なおすべきでしょう。もしも問題が無かった場合にも今後の問題になりえますので、情報が無いページではステータスコードで「404を返す」ようにする修正をシステム担当者に依頼するべきでしょう。

アクセスが拒否されました
ログイン必須のページに対してのアクセスなどで表示されます。主に、401/403エラーが発生したときにその問題となるでしょう。このエラーは大きな問題となる場合は少ないです。ただ、本来Googleに見せても意味が無いコンテンツへリンクを張っていて、内部リンクが無駄になっている事も確かです。もしも大量にある場合には、内部リンクの組み直しなどを検討してみるべきかもしれません。

見つかりませんでした
これは、内部リンクか外部リンクが張られているか検索エンジン向けサイトマップに記載されているにも関わらず「ファイルが存在しない」404や410を返しているページで表示されます。これも大きな問題には繋がりづらい事です。誤った外部リンクが張られるだけでエラーとして表示されるものですので、数を減らす事は出来ない場合が多いです。

ただ、これが表示されているということは、せっかく内部リンク・外部リンクが張られているにも関わらずアクセス出来ない状態になっているという事です。ユーザが訪問して困っているかもしれませんし、SEO観点ではリンクの価値が捨てられている事にもなります。可能であれば「リンク元」を確認した上で内部リンクの見直しか、301リダイレクトで適切ページに飛ばす処理を行うべきでしょう。このエラーは本来の価値が無駄に浪費されている「埋蔵金」とも言えます。この部分を改善するだけで一気にサイトのトラフィックが増加する、という事もありえます。一度見直す価値はあるのではないでしょうか。

クロールを完了できませんでした
主に、301リダイレクト/302リダイレクトを設定しているものの、リダイレクト回数が多すぎてURLを認識出来なかったときに表示されるエラーです。この問題は、ページ速度の問題でもサーバ負荷の問題でも望ましくない事です。
あまり多いエラーではありませんが、もし出ていた場合はリダイレクト設定に誤りがありますので設定を確認してみましょう。

その他
これは、主に400系のエラーや、GooglebotがアクセスできないようなURLがあった場合に表示されます。システムが上手く処理できないURLへのリンクが張られた場合や、動的URLの静的化を誤った場合など、おかしいURLの表記となってしまった場合に発生しがちです。URL一覧に表示されたURLを参考に、生成ルールを見なおしてみましょう。

クロールエラー機能の魅力

サーバ・インフラ担当者がいるような大規模なWebサイトでは、様々な方法でサーバの環境を監視しています。専門技術を元に高度な監視体制をひいてサーバ混雑による遅延や404エラーの大量発生がないようにWebサイトを健康な状態に保たれています。

しかし小規模なWebサイトではサーバ・インフラ担当者を置けない場合がほとんどでしょう。その場合には大きな問題が発生しても気付けない場合があります。そのようなWebサイトの担当者にとってクロールエラー機能は、とても有難いものでしょう。

Googleのクローラが訪問して問題があるケースのほとんどは、ユーザが訪問しても問題となります。せっかくの無料のサービスです。定期的に確認して有効活用してはいかがでしょうか。

(photo by 著者)