自作パソコンを作ってみたいという感情は、パソコンが好きになるほどつのるものです。しかし、初自作の場合、CPUやそれに合うマザーボードといったそれぞれのパーツの選択にとまどうのがお約束となっています。

そういった事情がある中、とくに様々な規格が乱立している「メモリ」をみてみると「誤ったメモリを買ってしまい、思ったより性能が出ない」だとか「自分のPCに積むメモリ容量の目安がわからない」といった様々なつまづきがあることが避けられません。

さて、今回は「メモリ選び」についての記事ですから、もちろんトラブルを避けるためにかしこい選び方を紹介していきます。しっかりとメモリの仕組みを理解して自作上級者の仲間入りをしましょう。

準備

まず、必要なメモリを確かめるには、マザーボードに対応したCPUを用意してあることが前提になります。CPUとマザーボードのクオリティに応じたメモリの規格があるからです。

この確認を行う理由は、CPUが出せる性能の目安(Intel製CPUの場合「FSB」といいます)と、マザーボードの対応リストに記載されるメモリ規格の上限の両方に合わせて購入するメモリを決定するためということになります。

特に、マザーボード側の情報をよくチェックすることが重要になります。マザーボードがどんな規格のメモリに対応しているのか確認し、メモリが挿せないなどの大きな失敗を回避するためです。

まだ製品を購入していない、もしくは中古品や譲り受け品のために説明書がない場合は、ウェブを参照したり、基盤に書いてある製品名を確認し、マザーボードの販売元サイトから具体的な仕様を確認してみましょう。

使用するメモリの規格を確認するために、マザーボードの説明書からメモリ関連の項目を読みましょう。

メモリの規格について知っておく

モジュール規格から選ぶ

時代によってメモリの規格は変わっていきます。2013年現在、殆どの人が「DDR3」というタイプのメモリを利用します。具体的に手頃な価格帯になると「DDR3 PC3-12800」もしくはその前後の性能のメモリを利用することになります。

メモリを買うときに目に付く「PC3-12800」などといった文字列は「モジュール規格」といって、性能の指標です。書かれている数字が大きいほどメモリとして上位モデルになります。

ちなみに、モジュール規格は、メモリ規格に独自の数字を加えた形で逆算されて「DDR○-○○○○」(PC3-12800の場合は「DDR3-1600」)などと言い換えられたりすることもあります。やはり数字が高いもののほうが高性能です。覚えるとその後のメモリ選びが簡単です。

他のパーツとの相性が大事

「準備」の項に解説した通り、マザーボードの仕様を再確認しましょう。パソコンのスペック以上のメモリを用意しても、他のパーツの性能が足りず性能がフルに発揮できないという困った結果になります。また、その逆にメモリの性能が低すぎれば、メモリが他のパーツの足を引っ張ってしまうのです。

自作用語のいわゆる「ボトルネック」による性能低下が起こってしまわないように注意しなければならない、ということになります。ボトルネックを回避するためにも、自作PCに見合うメモリをしっかり見極め、性能低下をなるべく避けましょう。

例えば、デュアルコア以降のマザーボードだと、少し以前のものだとPC3-10600までにしか対応していません。一方、近頃のハイスペックPCだと、PC3-12800より上のメモリも選択肢に入ることになってきます。

使うメモリを決める

DDR3を使う

まず、通常のメモリを購入する場合です。Intelの場合「i3」「i5」「i7」などのCPUが主流ですが、これらを搭載可能なマザーボードの場合、DDR3のメモリを使うのが当然と思われます。基本的にそれ以前のメモリは使えません。

なので、記憶しておくと買い物の時に楽です。売れ筋のAMD製CPUを選択された場合も、このあたりの性能のメモリを買って使うところは同じです。有名な買い物サイトの売れ行きを見ても同様にこの種のメモリが売れていますので、迷わずそれらを選びましょう。

旧型のマザーボードにメモリを積む場合

型落ちしたマザーボードとCPUにメモリを組み合わせ、とりあえず動かしたいときも、人によってはあると思われます。そのような場合は再び「準備」に戻り、対応メモリの規格をよく調べてみてください。

ありあわせの古いパーツを使って自作PCを構成するときに初心者が間違いやすい例としては、一昔まえに主流だった規格に「DDR2」以前があることを知らずにDDR3メモリを買ってしまうケースです。

DDR2以前のメモリが今も販売されているのは、最新のメモリと型落ちのマザーボードに互換性がなく、メモリを装着する切掛けの位置も異なるためです。規格を確認すればあとは同じです。

OSの販売状況も移り変わって、それに合わせて人気のパーツが安く売られていますから、古いマザーボード用に無印の「DDR」メモリのクラスを買い求めるほどの状況でしたら、ひと通り新しい自作パーツを買うことにするのをおすすめします。

どれだけ積むか

現状8GBが基本

体感差はありますが、通常利用を検討していて「ネットゲームなどをたまにするけど大丈夫かな」という程度でしたら、メモリ容量は「8GB」を確保しておけば問題はありません(Windows7以降)。

WindowsXPの32bit版を使っている場合、OSの仕様からメモリをいくら積んでも3GBまでしか認識しないようになっています。注意してください。

「とりあえず高スペック」を要求される方も多いですが、8GBを確保すればOSを多少自分好みにいじっても余裕がある程度には、メモリの使用領域はあまります。実際、売られているのも4GBのメモリの2枚セットという組み合わせが多いです。

近年は2枚単位にまとまったメモリを指定スロットに挿入していく「デュアルチャンネル」設定が推奨されています。挿入スロットの配置などを予め調べてみてください。

それ以上のケース

もちろん、ネットゲーム程度の用途とはいえ、思ったよりも要求スペックが高いゲームを遊ばずにいられないという事態もあります。それが心配になったときには、これから入手するのと同じメモリを使って、倍の16GBに増設すれば間違いありません。

メモリスロットが4つあるマザーボードに2枚以上のメモリを積むときは、全て同じ製品を使うのが鉄則です。

なお、ほかでも触れられているように、動画の作成やPhotoshopなどを用いた画像編集といった高負荷がかかる作業を行う場合、作業内容によってメモリにはさらに高いスペックが求められることになります。事実上、青天井ということにもなりかねないと言えます。

というわけで、負荷をかける作業を行うのが目的の場合は、更にメモリを増強するのも手です。ただし、大容量になってくるとメモリもそれなりに値が張ることに注意してください。

購入してみよう

人気のメモリを使おう

知識が身についた所で、いよいよメモリを購入してみましょう。メモリはもともと故障することが少なくない機器でしたが、今や低価格帯の製品の安定性も高まっているのが現状といえます。ですから、低価格と安定性を両立したメモリを選んでみましょう。

ひとまず「今時の売れ筋の自作PC」の可能性として「DDR3 PC3-12800」のメモリを買うとし、その向きに、買い物サイトの「価格.com」内にある「メモリ」カテゴリに人気アイテムとして紹介されている「CFD」社製のメモリなどをおすすめします。

本記事の意向としては、買い物サイトとしても「価格.com」をおすすめしたいと思っていますが、それは価格.comを使えばメモリの仕様を絞り込み検索可能だからです。検索機能を使い、マザーボードの仕様に合わせて適合するモジュール規格を発見するところがミソです。

保証書付きの純正メモリについて

最近は選ばれることが少ないですが、「IODATA」や「バッファロー」などといった日本の会社製のメモリ製品もあると思います。他の海外製メモリの質が低いとは限らないのですが、人によっては、これらを購入するというのも確実な手と言えます。なぜなら、故障が心配な人のために保証書が付いているからです。

善後策を追求するのならば、国内メーカーの品質保証付きメモリを選択しましょう。ただしそれなりに高額なこともあります。

おわりに

これにてメモリ選びは完了です。自作環境に合わせて自分好みのメモリを探すのは大変ですが、これも自作の醍醐味の一つと思ってがんばってください。