日本が誇るバーチャル・シンガー初音ミク」のライブと企画展を併催したイベント、初音ミク「マジカルミライ 2016」が9月9日から11日まで千葉・幕張メッセで開催された。マジカルミライは、初音ミクの創作文化を体感できるイベントで今回で四回目を迎える。

VRライブコンサート

企画展では、初音ミクの創作文化を体感できる、クリエイターや企業による様々な展示が為されていた。ここでは毎年のように新たな技術が披露されており、新たな「初音ミク」の世界の広がりを見せてくれる。

特に注目されていたのが、10月13日よりリリースされるプレイステーションVR(PSVR)の配信ソフト「初音ミク VRフューチャーライブ」。発売に先駆けて体験会が実施されていた。「初音ミク VRフューチャーライブ」は、VR空間で繰り広げられる初音ミクのライブコンサートに参加できる「VRライブコンサート」ゲーム。

ゲームのプレイヤーである自分は、初ミクのライブを盛り上げる観客のひとりとなり、ステージパフォーマンスや舞台演出の数々を堪能することができるのだ。これはぜひ体験したい。

急がば回れ

しかし体験会は抽選形式だった。これがかなりの狭き門で、筆者もあっさりと落選してしまった。だがキャンセル待ちの列に並んだところ、それなりに待機時間は掛かったものの、あっさり参加できる運びとなった。急がば回れとはまさにこのことだ。

順番がまわってきたところで、小さく仕切られたブースのひとつに案内された。まずは、プレイステーションVRヘッドセットを装着。スタッフからペンライトのようなコントローラーの使い方をレクチャーされ、いざゲーム体験スタート。

現実ではあり得ない!

簡単なチュートリアルが始まった。ゲームのシステムは、リズムに合わせてコントローラーを振ると、ゲームの中の自分もサイリウムを振るという意外とシンプルな内容である。とはいえ、映像や音楽のクオリティはこの時点でもわかるほど素晴らしいもの。じわじわとテンションが上がっていく

ちなみに、このコントローラーではライブ会場の自分の座席の位置を自由に変えることができる。ステージの真正面、左右、後ろ側、二階席。これらを一回のライブで同時に見られるなど、現実ではあり得ない! これもVRの魅力!

他の観客との完全なる一体感

チュートリアルを終えると、いよいよライブが開幕! キラキラと輝くステージ、それを取り囲む大観衆、その中心に初音ミクが現れ、観客である我々を魅了していく。曲に合わせてコントローラーを振ると、ゲームの中のサイリウムも揺れる。周囲の観客たちと一丸となり、自分たちもライブを作り上げる一員としてこの空間を思い切り盛り上げるのだ!
数万人規模のホールでのライブ鑑賞は、今まで現実でも何度も経験してきた。そこで感じてきた体の底から沸きあがるような興奮と感動を、私はこの瞬間、確かに味わっていた。否。もしかしたら他の観客との完全なる一体感を含めれば、現実を凌駕していたかもしれない。

「VRライブコンサート」の醍醐味

ヘッドセットを着けている限り、周囲360度上も下もどこを見ても自分が居る場所はライブ会場だ。バーチャルリアリティーだと頭では理解しているものの、いったんこの世界に入り込んでしまえば没入感は半端じゃない。そのあたりはヘッドセットの特性でもあるかもしれないが、現実のライブよりも遥かに強いのではなかろうか。

ステージの前列ならば、初音ミクの細かな動作や豊かな表情を捉えることができ、後方であれば、会場全体のボルテージの高さを客観的に体感できる。また、ステージが突然浮き上がるというVRならではの演出も見もの。その様子も、さまざまな角度から楽しめる。これぞ「VRライブコンサート」の醍醐味であろう。

手を伸ばせば届きそうな実在感。自分のいる場所を錯覚するほどの臨場感。これほどの空間が、10月には自宅で体感できるようになるわけだ……。キテるな、未来が!!

グッドスマイル 初音ミク SLS

「初音ミク VRフューチャーライブ」試遊会以外にも、さまざまな展示が行われていたので、いくつかピックアップして紹介しよう。

SUPER GT参戦マシン「グッドスマイル 初音ミク AMG」実車と、2015年度の「グッドスマイル 初音ミク SLS」実車展示。レーシングミクサポーターズ2016の2人が華を添えていた。

好きなキャラクターが、朝になると起こしてくれたり、家に帰って来ると優しく出迎えたり……日常生活のちょっとしたお手伝いもできる世界初のバーチャルホームロボットGatebox」と初音ミクのコラボレーション。残念ながら撮影することはできなかったが、初音ミクのスペシャルライブが披露されていた。

ねんどろいどコラボ

コミュニケーションロボット「 iDollアイドール)」と「ねんどろいど」のコラボデモ! 開発中だという「HATSUNE MIKU by iDoll x Nendoroid」は、身長約11cm。10個の関節で愛らしくも多彩な動きを見せてくれる。発売時期は未定のようだが、コミュニケーション機能も搭載されるらしい。

スマホに描いた初音ミクを壁に残すことができる「デジタル版piaproの壁」。筆者もせっかくなので来場取材記念としてその足跡を残しておくことにした。

新しい「初音ミク」に出逢う

申し訳ありません。筆者の画力ではこれが限界です。とんでもないクオリティの初音ミクだが、筆者なりの愛を込めたつもりなので、お目こぼしいただきたい。

見事なまでに「みっくみく」にしてくれた初音ミク「マジカルミライ 2016」。次回はどんな新しい「初音ミク」に出逢うことができるのだろうか。

(image by 筆者)