最高のエンターテインメントは最新のテクノロジーによって支えられている(断言)。「CEATEC JAPAN 2016」では最先端の技術を誇る会社群がここに集結、そしてそのアピールをする手段として選ばれているのが最高のエンターテインメント、即ちVR/ARだ。それを体験する事で、近い将来身近にやってくる「スゴイモノ」を私達は予感出来るのではないだろうか。

銃型のデバイスがゴツくてかっこいい

半導体メーカーのROHM株式会社は、TECHMAC株式会社が開発する集中力解析システム「Z.O.N.E.(β)」を軸に、ロームの光学式脈波センサー・10軸モーションモジュールに搭載されたジャイロセンサー・加速度センサーを組み合わせて、まるで銃のようなゴツいフォルムをしたデバイス「PLU(Pluse Launcher Unit)」を製作。

会場では、これを使ったシューティングゲームのデモを実施していた。つまり、製造しているセンサーを「VRシューティングゲーム」という形で展示したわけだ。

集中力を読み取る新しいプレイ方式

このゲームでは、銃型デバイスを両手で持ったユーザーが、画面の中のジェットを飛ばして紫色のかたまりを破壊していく。ユーザーの集中力に合わせて障害物の数が変動し、難易度がリアルタイムで変化するようになっている。集中力が上がっている状態では、障害物が少なくなり、快適に飛べるが、集中していないと障害物が増えてしまう仕組みだ。

精神を加速させろ!

実際に私もこのゲームを体験させてもらった。スタートと同時に、銃型デバイスを握った指の脈拍などから、どれほど集中しているかのデータを取られる。私の集中力はこの時点ではだいぶ高く、最高レベル一歩手前といったところだった。コンパニオンに「すご〜い!すご〜い!」と言われ、少々テンションが上がった。

銃型デバイスが重い

しかし、想像していた以上に、この銃型デバイスは重く、左手の握力が9という超非力な私では到底支えられるものではなかった。気が付くとジェットが軌道を逸れてしまうので、コンパニオンが何度も正しに来ていたのは申し訳がなかった。

もちろん、その「遠慮」に気を取られた瞬間、集中力は一気に低下。障害物がドッと増え、前に進めない状態になってしまった。そしてコンパニオンが再び訪れ、リセットをかける……制限時間の間、3回はこれを繰り返したように思う。

悲しい結果に

Sランクと出ているが、これはROHM株式会社が気を使って全員の結果につけているお情けの称号である。私が壊した紫のかたまりの数は、右に出ている「25」。この数は、好成績といわれる人が35〜40。普通レベルでも30以上は壊すらしい。つまり、私は最初はちゃんと集中できていたにも関わらず、時間が経つごと……というより、あっという間に集中力が切れてしまうタイプというわけだ。辛い現実だ。

しかし、デバイスにモーションセンサーと脈拍センサー組み込まれて、ユーザーの集中力を読み取れるというシステムはとても新しいと思った。これが応用されると、スポーツやダンスなどのパフォーマンスに大きな活用法が見込めるとのこと。どのような形になるかは想像も付かないが、実用化が楽しみだ。

最新デバイスを積んだ車に乗ってみた

VRシューティングを終了した後、ROHM株式会社のもうひとつの体験デモにも足を運んでみた。これは、自社のデバイスを活用した近未来的な自動車の運転席。現状ではまだピンとこないほど優れたキーデバイスを披露していた。

乗り込む時には、車のキー代わりにスマホを使用する。センサーにより乗車する人間をを認証し、ドアが開く仕組みになっている。車に乗ると、ハンドルの左側に先ほどのシューティングゲームでも活用されていた脈波センサーを発見できる。このセンサーのモニタリングにより、ハンドルを握る人間に休憩をうながしたり、運転中に最適な音楽を流したり、ちょうどいい空調に設定したり。将来的には、運転時の危険回避も行えるようになるという。

将来的にはサイドミラー・バックミラーもなくなり、鏡で確認していた周囲の状況は、高画質の映像でキレイに映し出されるようになるらしい。とはいえ、私自身は免許を持っていないため、この近未来的な運転シーンの素晴らしさについて、ピンと来なかったことも事実だ。

ただ。運転時のクセや好み、当日の健康状況までも自動車が把握してくれる未来が来ると思うと、少しワクワクはする。そしてそう、ワクワクこそ未来への大事なキーワードであるのだ!

(image by 筆者)